2026/11/05
【実銃レポート】SIG NEXT 2026 9月22日発表 次世代デューティガン SIG SAUER P385【Gun Pro A.T.】
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2026年9月22日から25日に、ニューハンプシャー州に拠点を置くSIG SAUER( シグサワー)が主催する“SIG NEXT 2026”が、現地での対面イベントとオンライン配信という形で開催された。そしてこの初日に同社の新製品が一挙に発表されている。その中でもっとも注目を集めたのが、次世代のデューティガンを狙って開発された、最新のストライカーファイアーポリマーフレームピストル、P385だ。
これはP320の後継機ではなくP365などで培われた最新設計の長所を取り入れつつも新規設計で生み出されたプラットフォームであり、SIG自身も“developed from the ground up(ゼロから開発された)と表現している。
P320で確立したFCU(ファイアコントロールユニット)を中核とするモジュラーフレームデザインを踏襲するだけでなく、現代のデューティガンに求められる性能や操作性を改めて検討し、各部を新規設計した点が大きな特徴だ。
端的にいえばP365のFCUを大型化させ、P320のマガジンを使用できるようにしたモデルがP385なのだ。これはP320の製造を終わらせ、置き換えるための後継モデルではなく、P320とは別の選択肢として加わる新シリーズという位置付けになっている。
P320は2017年、MHS(Modular Handgun System)プログラムに選定され、アメリカ陸軍にM17/M18として採用されたほか、空軍、海軍、海兵隊などでもM9の後継となる新たなサイドアームとして採用された。海外でもカナダ、デンマーク、オーストラリア、さらにSIGブランド発祥の地であるスイスなどで採用され、軍用コンバットピストルとして大きな成功を収めている、現在の同社を象徴するハンドガンだ。
P320はその後もバリエーションを拡充し、各種サイズに加えて.45 ACPや10mm Autoといった大口径モデルも登場。競技向けでは5インチモデルのP320-XFIVEがラインナップされて競技市場でのシェアを拡大、さらにスライド一体型コンペンセイターを備えたモデルや、PCCスタイルのFLUXといった派生モデルも加わっている。
グリップモジュールについてもタングステン粉を封入して重量を引き上げたTXG、アルミ合金製のAXG、高重量のステンレス製SXGなど異なる素材や重量特性を持つ仕様が展開され、幅広いユーザーのニーズに対応してきた。
一方、2019年に登場したP365はコンパクトなボディに高い装弾数を実現した新世代のキャリーガンとして脚光を浴び、小型・軽量でありながらダブルスタックマガジンを採用することで携帯性と装弾数のバランスを両立させている。以降アメリカ国内のコンシールドキャリー市場で高い人気を獲得し、同社を代表するモデルの1つへと成長した。
P365 FUSEではついにマイクロコンパクトのカテゴリーを超え4.3インチバレルと17連マガジンを標準化したフルサイズモデルへと発展、マイクロコンパクトの薄さを持つフルサイズという新境地を開拓した。
P385-FULL(385F-9_BXR3)
■全 長:201.17mm
■全 高:143.26mm
■全 幅:33.53mm
■銃身長:119.38mm(4.7inch)
■重 量:839g(マガジン込み)
■マガジン装弾数:17 / 21
■撃発方式:ストライカー
■スライド仕上げ:Nitron
■スライド素材:ステンレススチール
■バレル素材:カーボンスチール
■フレーム(FCU)素材:ステンレススチール
■グリップモジュール素材:ポリマー
P385はこうした人気のあるP320とP365、それぞれの設計思想と実績を組み合わせながら新たなカテゴリーを狙うモデルといえる。しかし、なぜSIG SAUERはP320をさらに発展させるのではなく、あえて新規設計のP385を開発する道を選んだのか。その背景にはP320そのものが誕生した経緯に理由が隠されている。
P320の開発母体となったのは、2004年にドイツのSIG SAUERから発表されたP250だ。P250はハンマー方式のDAO(ダブルアクションオンリー)トリガーを採用し、1つのFCUでサイズや口径を自由に変換できる革新的なモジュラー構造を備えていた。
しかし、その先進的な機能にそぐわない、重く連射しづらいトリガー方式を採用していたため、市場はほとんど関心を示さなかった。
そこで2014年、P250のトリガーメカをストライカー方式へと変更したP320を開発した。P250よりも圧倒的に短く軽いトリガープルとリセットにより素早い連射を可能とした事で、P320は瞬く間に大好評を獲得した。P320がP250のバレルやマガジン、グリップモジュールなどの主要コンポーネントを共用できるよう設計されたことは、両モデルを所有するユーザーにとって大きな利便性となった。
ただその一方で、P320はP250の設計資産を活用することを前提としていたため、最初からストライカー方式のコンバットオートとして最適化された設計ではなかったという側面も持っていた。そして、このP320が抱えていた設計上の制約こそが今回のP385の開発へとつながっていく。
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続きは「月刊アームズマガジン2026年12月号」でどうぞ。
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Text & Photos by Tomonari Sakurai
この記事は月刊アームズマガジン2026年12月号に掲載されたものです。
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