ディテールから内部メカニズム、実射性能まで徹底解説!

■オーバービュー
2026年5月13日から5月17日かけて開催された静岡ホビーショーで発表された20式5.56mm小銃ガスブローバックガン。実銃の20式5.56mm小銃はM-LOKやアンビコントロールレバー、アルミ製アッパーレシーバー、ポリマー樹脂製ロアレシーバー、調整可能なストックなどを備える世界でもっとも新しいアサルトライフルである。

東京マルイは実銃の20式5.56mm小銃を開発・製造している豊和工業の協力のもと徹底再現。M-LOKスロットが備わったハンドガードやアッパーレシーバーはアルミ押し出し材をもとに切削加工で再現。各部には実銃同様の刻印やマーキングが施されている。コントロールレバー類は実銃同様アンビタイプ。ロアレシーバーとグリップ、ストックアッセンブリーはナイロン強化樹脂製。ストックは長さが5段階、チークピースの高さが3段階に調整できる。
上面にピカティニーレール、左右下にM-LOKスロットが備えるハンドガードはアルミ押し出し材をもとに切削加工で再現されている
アルミ押し出し材・切削加工製のアッパーレシーバー左側には銃名、シリアルナンバー(A02304)固定、使用弾、陸上自衛隊の火器(W=Weapon)を表す星のマーク(訓練用は桜)がホワイトマーキングで施されている
ナイロン強化樹脂製のロアレシーバー左側(マガジンハウジング部分)には豊和工業のロゴと日本製を示す刻印が施されている
AR15系に比べて操作角度が小さく設定されているセレクターレバー(切換レバー)。セレクターポジションマークはア=安全(セーフ)、タ=単発(セミオート)、レ=連発(フルオート)となっている。実銃と同じくハンマーダウン状態だとセレクターレバーがアに切り換えられない
フィンガーチャンネルが備わらないバーチカルアングルのグリップはボディアーマーを着用することが多い自衛隊員向けといえる
ナイロン強化樹脂製ストックは長さが5段階、上下方向にやや湾曲したバットプレートはラバー製
緩やかにテーパーがかかったアウターバレルはアルミ製で、ダブルナット方式のフラッシュハイダー、実銃同様にガスレギュレーターは可動・分解できる。ボルトキャリアに備わるコッキングハンドルは左右に入れ替え可能。付属の弾丸型分解治具を使って実銃同様のプロセスで分解でき、リコイルスプリングの巻き数やストック基部内側に備わっている白色のバッファーも再現。
アルミ製のアウターバレルは実銃と同じくマズルに向けて緩やかにテーパーがかかっている。実銃が放つ独特な色合いも再現されている
ガスレギュレーター上面には実銃同様にガスの流入度合いを示すマーク(1、2、3)が再現されている
分解時やグリップ底を開く時に用いる5.56mm×45弾をモチーフにした弾丸型分解治具が付属する
ストック基部内側に備わっている白色のバッファーが再現されている
内部にはM4 MWSシリーズで実績のあるZ-SYSTEMが搭載され、メッキ仕上げのボルトキャリアにはM4A1 MWSや89式より大きい楕円形ピストンが採用されている。もちろん高い命中精度を生み出す可変ホップアップシステムが搭載。装弾数35発のマガジンは同社の89式5.56mm小銃〈固定銃床型〉からの流用となっている。多くのファンの羨望を集める東京マルイの20式5.56mm小銃。発売が今から待ち遠しい。
■ディテール
横長のスリットが特徴的なフラッシュハイダー(消炎器)は実銃同様ダブルナット方式の固定方法を再現。マズルは汎用性に優れた14mm逆ネジ仕様
ガスブロック下側にはバヨネットラグ(剣止め)が備わっている
ガスブロック上側のガスレギュレーター(規整子)はダミーながら回すことができる
ガスレギュレーターは実銃同様のプロセスで取り外すことが可能
ガスレギュレーターを外すとガスブロック内部にガスピストンが再現されている
着脱可能なフリップアップ式のフロントサイト。フロントサイトポストはアジャストツールを使って調整可能
フロントサイトを展開・格納するには左側にあるロックレバーを引き上げながらサイトを倒立させる
ハンドガードのクーリングホールから見えるガスピストンはダミーながら前後に動かすことができる
アッパーレシーバーとハンドガードは一体型(モノリシックタイプ)ではなく別体となっている。バレル基部は合計6本のボルトでアッパーレシーバーへ強固に固定されている
アッパーレシーバー右側には豊和工業のロゴとメイドインジャパンを示す表示がレーザー刻印で施されている
アッパーレシーバー上面のトップレールに施された数字は2の累乗となっている
ダストカバーのない横長のエジェクションポートの後方には薬莢受けを固定するためのフックを兼ねたケースディフレクターが備わっている
ロアレシーバー右側(マガジンハウジング部分)には銃名、口径表示、東京マルイ製であることを示す刻印が施されている
セレクターレバーの指に掛かる部分の高さは実銃と同じく左右で異なる(右側のほうが高い)
64式小銃に似た形状で着脱可能なフリップアップ式のリアサイト。U=アップ、D=ダウンとなっており、実銃同様に調整可能。白入りのスケールなど忠実に再現されている
グリップ底部のグリップ底はロックボタンを押すことで開閉可能。内部に小物などが収納できる
ストックはチークピースの高さも調節可能。SCARのストックを参考にしたと思われるが、折り畳み式ではなく固定式となっている
スリングフック(負い紐環部)はストック基部左右に加えてストック後方両側面にも備わっている
■マガジン&アクセサリー
左側に残弾確認孔が再現されたマガジンは同社の89式5.56mm小銃〈固定銃床型〉からの流用となっている(装弾数35発)
付属品は先述の弾丸型分解治具だけではない。まずはM-LOKスロットに対応したM-LOKカバー(6個)
ピカティニーレール仕様のアクセサリーを装着したい場合に使用するM-LOKレール(Mが1個、Sが2個)と六角レンチが付属
フラッシュハイダーの着脱時に使用するレンチ(写真奥)とフロントサイトポスト調整用のアジャストツール(写真手前)も付属
■フィールドストリップ/通常分解
まずは弾丸型分解治具等を使用してフロントレシーバーピンをフレーム左側から押し込み右側から引き抜いてアッパーレシーバーからロアレシーバーを取り外す
アッパーレシーバーからストックアッシーを取り外す
コッキングハンドルを引いてボルトを最後端まで後退させてボルトからコッキングハンドルを抜く
アッパーレシーバーからボルトアッセンブルを抜く
■内部メカニズム(ロアレシーバー)
ロアレシーバー内のトリガー/ハンマーハウジングを見たところ。各パーツとパーツ構成はM4A1MWS同様、作動性を重視してエアガン用にアレンジされている
ハウジング前方を見たところ。右側にボルトキャッチ、左側にフルオートシアが備わっている
■内部メカニズム(アッパーレシーバー)
一体製造のアッパーレシーバーの断面はコの字型をしており、かなり厚みがあるのがわかる
チャンバー側のロッキングリセスはリアルに再現されている
ホップアップ調整ダイヤルはホップチャンバー左側(エジェクションポートとは反対側)に設けられている
■内部メカニズム(ボルト)
ボルトアッセンブルはアッパーレシーバー内に設けられたレール(突起)に沿って前後動する。ボルトアッセンブルはアッパーレシーバー内壁に直接接触せず、ボルト側面両端にある突起が接触することで作動性を向上させている
上部にリコイルスプリングガイドが設けられた角型のボルト。ボルトの大きさそのものは思ったよりもコンパクトで、形状はSCARよりG36に近い。表面はパーカー仕上げをイメージしたメッキを採用
ボルト(シリンダー)からピストンを引き出したところ。M4A1 MWSや89式より大きい楕円形ピストンが組み込まれている
ボルトキャリア上部に収まるリコイルスプリングは実銃と同じ巻き数を再現している
シンプルな形状のコッキングハンドル。ハンドル部分は実銃と同じく無塗装の樹脂製
■ユーザビリティ
20式5.56mm小銃を構えて最初に感じることは「SCARなどに比べて無理なく構えられる」ということ。全体的にスリムかつコンパクトで、日本人向けに設計されているのが即座に体感できる
M-LOKハンドガードはスリムでホールドしやすく、M-LOKカバーやフォアグリップなどを活用すれば、より確実にホールドできる
セレクターレバーはアからタに切り換えるまでのストロークが短く切り替えやすい。タからレまでは距離があるものの慣れの問題で使いにくくはない
セレクターレバー右側の指を掛ける部分が高くなっているのは、おそらく89式5.56mm小銃のように右手親指で切り替えることを意識しているためではないだろうか
右側のボルトキャッチやマガジンキャッチボタンはグリップした手をずらさずにトリガーフィンガーで操作できる
左側のマガジンキャッチボタンも左手で握った際にグリップした手をずらさずに操作できる
AR15やSCARの形状をモチーフにしたマガジンハウジングは開口部(マガジンウェル)が広げられており、マガジンの装填がスムーズにできる
本体中央付近に設けられたコッキングハンドルのポジションに関しては意見の分かれるところで、光学機器をマウントした際はマウントベース等に指が引っ掛からないように注意が必要だろう
ストックは肩付けしやすく頬付けもしっかりできる。高さが調整できるチークピースはハイマウントベースを使用した際に適している
シンメトリカルなデザインに加えてコントロールレバー類はすべてアンビタイプで、コッキングハンドルも付け替えられることから左利き射手でも違和感なく操作できる
■実射インプレッション
0.25gBB弾を使用して20mからセミオートで10発撃ってみたところ。射撃姿勢はスタンディングポジション。M4A1 MWSシリーズと同等の集弾性を発揮した
30mからもセミオートで10発撃ってみた。A3判のターゲットに全弾命中しており、光学機器を活用すればさらにまとまるだろう
20式5.56mm小銃はコッキングハンドルがボルトアッセンブルとともに前後動するのが特徴。そのためハンドガードやレシーバーに添えるサポートハンドの位置に注意したい
ブローバックフィーリングはM4系というよりAK系に近い。肩や腕を揺さぶるハードなリコイルショックに加えてブローバックのレスポンスもよく撃っていて心地いい
東京マルイ
20式5.56mm小銃 ガスブローバックガン
DATA
- 全長:779mm/851mm(ストック伸長時)
- 全高:269mm
- 全幅:75mm
- 重量:3,300g(マガジン含む)
- 装弾数:35発
- 価格:¥154,000(2026年夏頃発売予定)
- お問い合わせ先:東京マルイ
※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
撮影協力:バトルシティ
この記事は月刊アームズマガジン2026年8月号に掲載されたものです。
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