実銃

2026/05/04

【実銃レポート】EOS 2026 ヨーロピアンアウトドアショー【Gun Pro A.T.】

 

 

イタリア最大のスポーツシューティング&ハンティング専門見本市EOSを取材した。これは民間市場向けの製品展示会であり、軍・法執行機関向け小火器は登場しないが、EUではかなりアグレッシブな銃が市販されている。その一部をご覧いただきたい。

 

Text & Photos 櫻井朋成、Satoshi Matsuo

 

 “EOS”(European Outdoor Show)が2026年3月28日から30日の3日間、エミリア=ロマーニャ州パルマで開催された。


 EOSは2022年4月にヴェネト州ヴェローナで始まったイベントだ。主催はCONARMI(Consorzio Armaioli Italiani:イタリア銃器製造業者協会)とPintails S.r.l.(ピンテイルズ有限責任会社)で、年1回開催される。年を追うごとにその規模は拡大していき、イタリア国外からの出展社や参加者が増加、5回目となる今年は、更なる発展のため会場をヴェローナから115km離れたエミリア= ロマーニャ州パルマのFiere di Parma(フィエーレ ディ パルマ)に移転した。
 製品展示はPAD 3, 5, 6の3つのホールを使い、ここに40ヵ国から400社以上、700ブランド以上が集結、さらには近隣のTiro a Segno Nazionale(TSN)射撃場でのテスト射撃も可能とするなど、大幅に規模を拡大させている。

 

Fiere di Parmaの南入口。この日は3日間のイベント最終日で月曜だが、会場の中は多くの来場者で活気にあふれていた。
EOSは狩猟、釣りなどのアウトドアアクティビティ全般を対象にしたイベントだが、取材したPAD 5は銃器関係の展示がほとんどを占めていた。またショー自体は一般の愛好家に向けたもので、SHOT ShowやIWAなどの業界関係者のみが参加できるイベントとは性格が異なる。

 

 今回のパルマ移転は、その施設規模の大きさだけが理由ではない。この地はユネスコの“食の創造都市”に認定された“イタリアン フード バレー”の中心地であり、パルミジャーノ・レッジャーノ(チーズ)、プロシュット・ディ・パルマ、クラテッロ・ディ・ズィベッロ(生ハム)などの世界屈指の原産地呼称保護(PDO/DOP)食品の産地として名高い。狩猟と食は不可分の関係にある。EOSの会場内には“ワイルドテイスト・アリーナ”が設けられ、ジビエ料理のショークッキングや試食イベントが30を超える規模で展開されたようだ。“猟場から食卓へ”という流れを会場全体で体現するという演出は、パルマという街が持つ食の文脈なしには成立しない。
 さらにパルマは、イタリア最大の銃器産業集積地であるロンバルディア州ブレシア県のガルドーネ・ヴァル・トロンピアから約130kmに位置する。ローマ時代から鉄鋼の産地として知られるこの地には、ベレッタをはじめフランキ、ペラッツィ、シーザー・ゲリーニ、リッチーニ、タンフォリオ、ウベルティといった銃器ブランドが集積する。エミリア=ロマーニャ州パルマはポー川を挟んだその対岸に位置しており、狩猟や射撃が盛んだ。
 結果として、EOS 2026は3日間での来場者数が4万人を超えたと発表されている。

 

 Gun Pro A.T.でこのイベントを紹介することになったのは、私 櫻井と松尾GPAT担当が、3月末におこなわれた“ベレッタ500周年イベント”に参加したからだ。そのスケジュールにこのショーの見学が組み込まれていた。イタリア銃器製造業者協会の有力メンバーであるベレッタとしては、世界中からメディア関係者、ならびにインフルエンサーが参加するこの500周年イベントに、EOS見学を加え、銃器展示会としてのEOSの存在をより広く知らしめたいと考えたのだろう。
 但し、参加者はEOS見学の後、ガルドーネ・ヴァル・トロンピアへバスで移動するため、会場内を見て回れる時間はわずか2時間であった。よって全PAD(ホール)を見ることは最初から断念し、銃器メーカーの展示が集中するPAD 5のみを駆け足で回り、ふたりで取材をおこなった。もしかしたら、展示されていた魅力的なモデルを見落とした可能性はあるが、できる限り取材したので、ここでご紹介させて頂きたいと思う。

 

 

Beretta 92X Performance Optic Dark Series Blue

 

 ベレッタはこのEOSで最大規模の展示ブースを確保し、幅広い製品を展示した。92Xパフォーマンス オプティックダークシリーズは、ブリガディエール強化スライドとバーテックタイプアルミフレームを装備する90シリーズの9mmピストルだ。対腐食性グラファイトグレーに仕上げられ、オプティックレディ(ベレッタはRDOレディと呼称する)で、ダストカバーはピカティニーレール仕様になっている。フロントサイトはファイバーオプティック、リアはフルアジャスタブル、グリップはアグレッシブなパターンのアルミ製で、ブラック、ブルー、レッド、イエローの4色がある。エクストリームSトリガーはDA/SA仕様だが、通常の92FSと比べて40%リセット距離が短い。トリガーもグリップと同色だ。

 

 

スケルトナイズドハンマーとファイアリングピンはDLCコーティングが施され、ノーマルの92系と比べて滑らかに動く。スライドのセレーションは前後ともに垂直で、フレームマウントのセイフティレバーはデコッキング機能なしのコック&ロック仕様だ。したがってデコッキングする場合はハンマーを指で押さえてトリガーを引くマニュアルデコッキングが求められる。トリガーガードはラウンド形状で、マガジン装弾数はノーマルで18発、エクステンデッドで20発だ。

 

 

続きは「月刊アームズマガジン2026年6月号」でどうぞ。

 

 

 

Text & Photos by 櫻井朋成、Satoshi Matsuo

 

この記事は月刊アームズマガジン2026年6月号に掲載されたものを一部抜粋したものです。

 

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