2018/08/21
東京マルイ 電動コンパクトマシンガン スコーピオン mod.M 製品レビュー 【2018年4月号掲載】
東京マルイ
電動コンパクトマシンガン スコーピオン mod.M

実銃、トイガンを問わず、ここ最近のトレンドは「コンパクト化」と「軽量化」だ。特にAR系アサルトライフルやサブマシンガン/ PDWといったカテゴリーでそのトレンドが顕著に現れている。トレンドに敏感な東京マルイは、こうした流れに対して、実銃と同じものを再現するのではなく、自らのデザインセンスを生かしたオリジナルカスタムガンを生み出すことにした。そこでベースガンとして東京マルイが着目したのが、チェコスロバキア製の名銃スコーピオンVz61だ。数あるサブマシンガンの中でもコンパクトなボディのスコーピオンVz61の特徴を損なわせずにモディファイしたのが、東京マルイが今回リリースする「スコーピオンmod.M(モッドM)」だ。
同社の電動コンパクトマシンガン・スコーピオンVz61をベースに、最新のレールシステム「M-LOK」を採用したハンドガードを装着。M-LOKのスロットは2つ確保されており、アクセサリーレールはL、M、Sが1枚ずつ付属している。ハンドガードに合わせて延長されたバレルは、実銃のカスタムバレルに導入されている窒化チタンコーティングをイメージしたゴールドカラー。マズルには突起状のストライクフェイスをイメージしたものが装着されている。ハンドガードとレシーバー上面にはピカティニースペックのマウントベースを装着。ドットサイトなどの光学機器が搭載可能だ。
大型のボルトハンドルが付いたボルトやストレートアングルのトリガーは、バレルと同様のゴールドカラー。セレクターレバーは大型化されて操作性アップ。装弾数260発のストレートタイプのマガジンとグリップはワッフルパターンで統一されている。ノーマルのスコーピオンVz61から大きく進化したのがストック。ノーマルでは携帯性を優先した上方に折りたたむ金属製ワイヤータイプだったが、モッドMではスリムながらしっかり構えられる樹脂製サイドフォールディングストックを採用。折りたたむとバットプレートがフォアグリップとして活用できる。内部メカは従来モデルを踏襲しており、コンパクトメカボックスを採用。7.2Vニッケル水素500mAhマイクロ500バッテリーはグリップ内に収納し、従来モデル用マガジン類が共用可能だ。

※実射シーンとインプレッションはこちらの動画をご覧ください。
一見するとスコーピオンVz61とはわからないほど、見た目は大幅にモデファイされているが、見かけ騙しではない。トータルバランスに優れたモデルとなっている。実際に手にしてみると、東京マルイの鋭いデザインセンスが即座に感じ取れる。スリムでコン
パクトなボディは軽量ながらも前後バランスが取れており、構えやすい。各種アクセサリーも無理なく装着できる。セレクターレバーの操作には慣れが必要だが、大型化されているので素早く切り替えできる。もちろん電動ガンらしい安定した実射性能を披露してくれる。発売前から注目を浴びている東京マルイの「スコーピオンmod.M」。これからのトレンドを牽引する魅力を秘めた1挺だ。
デティール

ゴールドのアウターバレルに、ストライクフェイスをイメージしたフラッシュハイダーのコンビネーションリバース式になっている

マズルは14mm逆ネジ仕様なので、東京マルイのプロサイレンサーやNEWフルオートトレーサーが装着可能だ

上面には各種光学機器が搭載できるようにピカティニースペックのマウントベース(エマージェンシーサイト付き)が装備されている

バレルと同じゴールドのボルト。トレンディーなカスタムらしいアクセントとなっている

スコーピオンVz61のイメージを大きく変えるM-LOK仕様のハンドガー
ド。下面にはピカティニースペックのマウントレール付き

M-LOKに対応したLサイズ(写真上)とSサイズ(写真下)のほかにMサイズが各1枚ずつ付属している

レシーバー左側には銃名を表わす「SCORPION mod.M」とシリアルナンバーなどがプリントされている

ボタン式のマガジンキャッチは形状、ポジションともにノーマルを継承。セレクターレバー同様、操作には慣れが必要だ

ボルトハンドルは操作しやすいように左右ともに形状が変更され、さらに左側は大型化されている

ノーマルよりも段違いに引きやすくなったストレートアングルのトリガーはバレルと同じゴールド。トリガーガードはスクエアタイプに変更

ボルトを後退させると可変ホップアップ用ダイヤルを顔を出す。チャンバー周辺は従来モデルを踏襲している

大型化されたセレクターレバー。ポジションは右から1(セミオート)、0(セーフ)、20(フルオート)となっている

グリップは実銃のノーマルは木製だが、モッドMでは樹脂製のワッフルパターンとなっている

ストック基部左側にはワンポイントスリング用のフックが追加されている


モッドMの特徴であるサイドスイングタイプの樹脂製フォールディングストック。バットプレートは大きいのでしっかり肩づけできる。さらに左側にややオフセットされており、構えやすくなっている

ストックの折りたたみ方は、片方の手で銃本体を持ちながらストック根元を持ち上げてロックを解除する

そのままストックを本体右側に折りたたむ

バットプレート裏側にあるロックボタンを押しながらハンドガード右側にあるフックにストックを引っかけて固定する

ストックを折りたたんだ状態。ストックを折りたたんだままでも実射可能だ。またバットプレートはフォアグリップとして代用できる

グリップボトムを外すとバッテリーコンパートメントにアクセスできる。バッテリーは7.2Vニッケル水素500mAhマイクロ500バッテリーを使用


ストレートタイプのワッフルパターンのマガジン。サバゲで便利な連射タイプで、装弾数は260発となっている

マガジンは付属品(写真左)のほかに装弾数58発のノーマルマガジン(写真中央)と370連射ドラムマガジン(写真右)が共用できる

付属のワッフルパターンマガジン(写真左)とノーマルマガジン(写真右)を比較したところ。全長や装弾数はもちろん、リップ部分を除いた全幅も異なる
スコーピオンmod.Mカスタム 〜純正オプションパーツ編〜
東京マルイの純正オプションパーツを活用して、拡張性に優れたスコーピオンmod.Mをカスタマイズしてみた。静粛性を高めるためにフラッシュハイダーを外してプロサイレンサーを装着。ハンドガード下側にはショートフォアグリップ・ブラック、左側にはCQ-FLASHブラックを装着。マウントベースには人気急上昇中のマイクロプロサイトを搭載。さらに、マガジンは付属品よりも装弾数の多い370連射ドラムマガジンをチョイスした。いずれのパーツも無加工で装着でき、戦闘力がグンとアップする。

マズルにはコンパクトながら消音性に優れたプロサイレンサーを装着

ハンドガード左側には照射距離15mのCQ-FLASHブラックを装着

コンパクトなモッドMにジャストフィットのマイクロプロサイト

ショートフォアグリップ・ブラックを装着してコントロール性アップ

より濃い弾幕が張れるスコーピオン用370連射ドラムマガジン
実射インプレッション

ノーマルのスコーピオンVz61に比べて圧倒的に撃ちやすくて構えやすくなったモッドM。見かけ以上の実力を有している前後バランスは良好で、狭い場所でも取りまわしやすい。スコーピオンVz61のポテンシャルの高さを十二分に生かしている

独特なセレクターポジションなので慣れは必要だが、レバーが大型化されている
のでモードの切り替えは素早く行なえる

ワッフルパターンのグリップは適度に滑り止めが効いてホールドしやすい。ストレートアングルのトリガーも引きやすくなった

マガジンキャッチはノーマルを継承しており、マガジンを左手で持ちながら親指でマガジンキャッチを押して取り出す

ボルトハンドルが大きくなったおかげでボルトが引きやすくなり、ホップアップの調整がしやすくなった

今回は同社のマイクロプロサイトを組み合わせてみた。非常に狙いやすく、コンパクトなモッドMにベストマッチだ

ノーマルのストックはおまけ程度だが、モッドMのストックは時間をかけてプルーフされており、しっかりと肩付けできる

さらにストックを折りたたむと、ご覧のようにバットプレートをフォアグリップとしても活用できる。非常に合理的なデザインだ

マガジンはワッフルパターンのおかげでホールドしやすく、大きさも程よい。適合するマガジンポーチに関しては本誌をご覧いただきたい


15m先にあるA3サイズのターゲットにセミオートで10発撃ち込んでみたところ。この距離ではもちろん外すことはない。電動ガンらしい安定した実射性能が得られる
DATA
- 全長:570mm /335mm(ストック伸長時)
- 全高:243.5mm
- 全幅:63.5mm
- 重量:1,315g(バッテリー含まず)
- 装弾数:260発
- 平均値……76.7m/s(0.59J)
- 集弾性:103mm(20m)
- 価格:¥26,800(税別)
- お問い合わせ先:東京マルイ TEL03-3605-3378

| 初速(m/s) | |
| 1発目 |
76.8 |
|
2発目 |
76.8 |
| 3発目 | 76.7 |
| 4発目 | 76.8 |
|
5発目 |
76.7 |
| 6発目 | 76.6 |
| 7発目 | 76.4 |
| 8発目 | 76.6 |
| 9発目 | 76.6 |
| 10発目 | 76.8 |
TEXT:毛野ブースカ

