2025/12/03

AR-15のアウターバレルとハンドガードの長さ、どう合わせる?

ユーザー泣かせな外装カスタムあるある

AR-15のアウターバレルとハンドガードの長さ合わせ

自慢の愛銃、AR-15(M4/M16)をよりカッコ良くイメチェンしたい!そんな時、一番有効的に外観を変えられるのはハンドガード交換でしょう。

 

デザインだけでなく、レールプラットフォームなど機能も変化し、まるで別のエアガンに生まれ変わった気すらします!

 

ただしコレ、外装カスタムの基本ではあるものの、カスタム初心者が挫折しやすい大きな壁でもあります。

ハンドガード交換

ハンドガードは、パーツを用意すれば簡単に交換出来るというものではありません。ハンドガード交換のハードルを上げているのは以下が主な要素でしょうか。

 

  • 工具、治具、バイスが無いと辛い。バレルナットによっては専用工具も必要。
  • レシーバーとバレルナットのネジピッチを揃える必要がある。
  • ハンドガードによってはバレルナットのシム調整が超大変。
  • バレルナット締め込みでアウターバレルが曲がる場合は更なる調整が必要。

 

しかし、上記は組込作業自体にまつわる部分。ハンドガードを交換するとなると、それ以外にもサバゲープレーヤーを悩ますポイントがあります。

 

それは、ハンドガードとアウターバレルの長さ合わせです!

バレルレングス

ミリタリー系アサルトライフルであれば、実銃のスペックを頼りにアウターバレル〇〇インチ、ハンドガード〇〇インチと、数字通りに組み合わせれば問題ありません。問題なのは、詳細不明な民間系の再現や独自の組み合わせでオリジナリティを出したい時。

 

「フラッシュハイダーの根本をハンドガードと面一にしたい」とか「サプレッサーがハンドガード内に入り込む様にしたい」といった場面で、アウターバレルやハンドガードをそれぞれ何インチで組み合わせれば意図したバランスになるのか、非常にややこしい。

 

その理由は、ハンドガードとアウターバレルを同じインチ数で揃えても、アッパーレシーバーに組込むとズレるから。

これで悩まれる方は非常に多いのではないでしょうか。

 

〇〇インチは全長のこと。でも…

アウターバレルもハンドガードも、〇〇インチという表記は全長のことを指します。しかし、ハンドガードは見えている部分が全長のため分かりやすいのに対し、アウターバレルは実銃で言うところの〇〇インチ相当という意味になるため、そもそも表記通りの長さでもありません。

 

実銃バレルのインチ数は、マズルスレッドの先端からアッパーレシーバー内に入り込むチャンバーの後端までの長さを指します。

 

エアガン用のアウターバレルは当然実銃とは構造が異なり、マズルスレッドの長さもまちまちだし、実銃チャンバーにあたる根本の長さもカテゴリにより様々。

 

では「見えている部分の長さで考えよう」と思うと、今度はアッパレシーバーはバレルスレッド分だけ前に出ていることを忘れ、なんか計算が合わない…。ほんと、気にするべき所が多いうえ、どこを基準に数字を出して何と比較すれば良いのか混乱してしまいます。

 

カタログスペックだけ見ても、実際にどこからどこまでが何センチなのか判断しづらく、せっかく買い揃えたカスタムパーツの長さがイメージと違う」という事にもなり兼ねません。何とかして!

 

バレル全長とハンドガード全長

▲Aはアウターバレルの全長。(但しエアソフトパーツのためインチ表記とは誤差あり)

B(アッパー境目からハイダー根本まで)がどれくらいになるかを調べましょう。

 

そんな時は、アッパーレシーバーとハンドガードの境目を起点として、フラッシュハイダーの根本まで何センチあるのかを基準としましょう。

 

そこで、〇〇インチのアウターバレルをアッパーレシーバーに装着した時、上記の基準で測ると何ミリの長さになるのか、というデータをまとめてみました!👇

 

バレルレングス アウターバレル全長(A)

アッパレシーバー境目から

ハイダー付け根までの長さ(B)

14.5インチ 370mm 355mm

12.5インチ

315mm 295mm
11.5インチ 290mm 270mm
10.5インチ 264mm 244mm
7.5インチ 195mm 175mm

※オルガエアソフト製MWSアルミアウターバレルで実測を行った結果です。

※お手持ちのパーツにより数値は数ミリ前後します。ある程度の指標としてご活用ください。

 

このアウターバレル問題は、カスタムのご依頼を頂く際に気にされるお客様も非常に多く、一つの判断基準になればとORGA製 MWSアルミアウターバレル発売時の記事に記載したものです。

 

記事の続きにも記載しましたが、上記の表以外の特殊レングスの場合は下記の式に当てはめるとある程度の数字が導き出せます。

 

〇〇インチ × 25.4 - 18 ≒ アッパー境目からの長さ(mm)

 

分かりやすく言えば、インチ表記をミリに置換し、18mm短くした長さが正解となる訳です。上の表と1個ずつ当てはめるとそれぞれ数ミリの誤差がありますが、どの数を当てはめても5mm以内の近似値を出す計算式になっています。

 

5mmもズレるんかいとお𠮟りを受けそうですが、これは致し方ない部分でもあります。

 

実際のところ、実スペックのデータを基に設計したパーツですので、実銃においても同じメーカーで揃えるなどしないと誤差が生じることもあるのでしょう。エアソフトであれば尚更です。

 

更に言えば、実物ハンドガードも〇〇インチとモデル名では切りの良い数字にしてますが、実際はコンマ数インチ長かったり短かったりします。NOVESKEが最たる例ですね。

 

  • NSR7 = 7.2インチ
  • NSR9 = 9.15インチ
  • NSR11 = 11.1インチ
  • NSR13 = 13.5インチ
  • NSR15 = 15インチ

 

正直、基準がバラバラの在り物パーツをカタログ値だけで組み合わせて面一を出すのは至難の業です。

 

上記の表や計算式を使うとパーツチョイスはかなりしやすくなりますが、もっとシンプルで覚えやすい基準を教えて!と仰る方は以下の数字だけを覚えてください。

 

①アウターバレルの長さをハンドガードより1.5インチ長くする

バレルがちょっとだけ飛び出る標準的なバランスになります。

 

②面一を目指すなら0.8インチ程度が狙い目

ハンドガードの正確な長さ分かっている前提にはなりますが…

 

バランス型と面一の比較

 

また、どうしても面一を出したい場合にはアウターバレルカットという手法もあります。精度を重視するならショップに依頼されるのが一番早いかもしれません。

 

当店では仮組みしてマーキングを付けカット加工を行うため、ピッタリを狙えます。

 

オルガエアソフトではその様なパーツ加工も承っておりますので、お気軽にご相談ください!

 

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